当社は、2度の水害を経験しています。1度目は1991年9月19日から20日かけて接近した台風18号による集中豪雨と、2度目は2000年9月11日から12日かけて接近した台風14号による東海豪雨です。この時の状況をご紹介することで、車が水没にあった時の適切な対処法にお役いただけましたら幸いです。
- 当社が経験した水没の状況
- 1回目:平成3年9月19日(木)台風18号 水位:事務所内で腰辺り 水没車入庫台数:71台
- 2回目:平成12年9月19日(火)台風14号 水位:事務所内で胸辺り 水没車入庫台数:306台
- ※平成12年以降は、平成13年から始まった大規模な治水対策、河川の整備が進み水害の発生は起きておりません。
- 水没した場合のポイント
- 1.車両保険に加入しているか、加入していないか。
- 2.水没位置は、「フロアー・シート下・シート上」のどのあたりか。
- 3.いくらまでだったら直すのか、もしくは買い替えるのか。ある程度の予算ラインを決めておく。
- 4.修理する場合は、とにかく早く作業する。
- 5.ローン等の残債はあるか。
- 最悪な状況は、「どうしよう、どうしよう」と、いつまでも決断を先延ばしにしてしまうことです。
- 早く決断することは、車への被害拡大を抑え修理費用も削減でき、日々の生活に支障をきたしません。
- ただ、間違った決断をしてはいけませんので、的確な情報やアドバイスが提案できる、パートナーがー必要です。
私たちは、2度の水害経験から、最適なアドバイスができると確信しています。遠方の方でもお気軽にご相談ください。(相談は無料です。)
車の水没は、走行中に起きる場合と、駐車中に起きる場合があります。
- 走行中の水没被害を少なくする
- 走行中の場合は、突然水位が上がってきたり、深みにはまったりして車が水に浸かります。
- 走行中、マフラー内に水が入ってしまうと、排気ができなくなり、エンジンが止まってしまいます。マフラーに水が入らないよう、エンジンをふかしながら(アクセルを踏み続けながら)、その場から一定した速度で遠ざかることが賢明です。渋滞中でも、2000回転ぐらいまでエンジンを空ぶかしし、マフラーの中に水が入らないようにすると、エンジン停止を防ぐことができます。エンジンは、水没中に停止するとかからなくなります。
- ひとこと:わたしは、東海豪雨の時、水位が上がってくる中、市の中心部を走行していました。急激な水位の上昇は、運転されている方たちにとって、不安と緊張を強いられていると思います。あわてて、その場を去ろうと、スピードをアップした瞬間、前方の車がスピードを落としたため、すかさずブレーキを踏む。マフラーの排気圧力が低下し、マフラー内に水が入り、そのままエンジンが停止し水没してしまう。前の車とは、いつもより車間距離を取り、あわてず冷静に車を走らせることが必要だと感じました。
- 気をつけること:水位とエアークリーナ(空気の吸入口)の位置です。トラックなどは、吸入口が割りと下のほうにありますので、吸入口から水を吸ってしまいます。こうなるとウォーターハンマーという症状を起こし、エンジンを壊してしまいます。エアクリーナーの近くまで水位がある時は、車を動かすことは止め、押して高台まで移動する必要があります。
- 駐車中の水没被害を少なくする
- 駐車中に水位が上がってきた場合は、車を高台へ移動させる必要があります。このとき気をつけることは、移動中に更なる深みにはまらないよう、周囲の状況を確認してから移動することです。
- また、水位が既にシート上まで来ていると手遅れとなる場合が多いので、車を移動せず自身の安全のために、自動車をそのままにして移動させないことが賢明です。
- そして、水の流れで少しでも車が流されることを防ぐために、車を駐車させる際は、必ずサイドブレーキをかけることです。車が流されたために起きる二次災害を避けるようにすることが、自身の車の損害も周囲の方にも被害を少なくすると考えます。
- 気をつけること:車をブロックなどの上に置いて、水没を避けようとする方がみえます。倉庫やベランダにあるタイヤ(ホイル付き)をブロックの代わりにしますと、冠水した時、タイヤの中にある空気で車が浮いてしまします。なので、タイヤの上には置かないようにしてください。
- ロードサービス
- 水害時は、ロードサービスの依頼が殺到するとともに、水害による交通マヒで現場に急行できないことがほとんどです。ロードサービスに頼らず自身でできる限りの対処をする必要があります。
当たり前のことかもしれませんが、車よりも自分の身が大切です。水害時の水は生活排水や土砂などを含み清潔なものではありません。思わぬ危険が存在します。また、何が流れてきて来るかわかりません。車の移動は、大変危険ですので、充分に気をつけてください。心配な場合は、自動車の移動をあきらめ、身を安全な場所へ待機させてください。
- 車が水没してしまったら・・・
- 車が水没した場合は、早い決断が必要です。特に修理を希望する場合は、作業が遅れれば遅れるほど損害が広がります。下記のフローチャートを参考にしてください。
車が冠水・水没してしまったときの流れ
1.車両保険に入っている場合
- シートの上まで冠水した場合
- シートまで水に浸かった場合は、おおよそ50万円〜車両保険金100%(全損)で保険金が支払われる可能性があります。例えば全損になると、200万円の車両保険に入っている場合は、200万円+10%の全損諸費用(最大10万円・保険会社によって異なる。)が支払われます。車の買い替えを検討しておく必要があります。
- シートの下まで水に浸かった場合
- シート下まで冠水した場合は、25万円〜車両保険90%ぐらいの幅で保険金が支払われる可能性があります。「保険で○○円まで出たら車を買い替えて、それを下回ったら修理をする。」と言うように、事前にある程度の予算ラインを考えておいたほうがよりスムーズに、作業へ移ることができます。
- フロアーカーペットまで水に浸かった場合
- フロアーカーペットまで水に浸かってしまった場合は、5万円〜車両保険金の80%ぐらいまでの幅で、保険金が支払われる可能性があります。修理を前提にして進めると良いかと思います。ただし、修理はできる限り、早めにする必要があります。水害の水は、汚水なども混ざり大変汚く、時間が経つと匂いがなかなかとれません。車は密封せず、少し窓を開けておくとよいでしょう。
※1、ローン等の返済が残っている場合は、ローン会社への返済が優先されます。保険金からローンを返済した差額が買い換え費用の一部になります。
※2、車両の免責がある場合は、保険金から差し引かれます。
※3、車両保険に加入していても、掛け金の範囲内での修理になりますので、酷い水没になると完璧な修復は難しいと考えたほうが良いです。基本的にシート上まで水没した車は買い替えをお勧めします。
2.実費で修理する場合(車両保険に入っていない場合)
- シートの上まで冠水した場合
- シート上まで水につかった場合は、50万円から時価額を超えるまで修理費用がかかる場合があります。実費で直す場合は、損害の拡大を抑えるために、バッテリーの電源を外し、室内の水を抜いてください。また、窓ガラスを少し下げ、湿気を外へ逃がしてください。いくらまでだったら修理し、いくらまでだったら廃車するか、ある程度ラインを決めておくといいでしょう。修理方法は、水につかった部分の電気系統は全て交換するのが理想です。ですが、費用を抑えるために、使えるものは使って、後々壊れてきたら修理するといった方法を選択される方が殆どです。
- シートの下まで水に浸かった場合
- シート下まで水につかった場合は、25万円から時価額まで修理費用がかかる場合があります。実費で直す場合は、損害の拡大を抑えるために、バッテリーの電源を外し、室内の水を抜いてください。また、窓ガラスを少し下げ、湿気を外へ逃がしてください。いくらまでだったら修理し、いくらまでだったら廃車するかある程度ラインを決めておくといいでしょう。修理方法は、水につかった部分の電気系統は全て交換するのが理想です。ですが、費用を抑えるために、使えるものは使って、後々壊れてきたら修理するといった方法を選択される方が殆どです。
- フロアーカーペットまで水に浸かった場合
- フロアーカーペットまで水に浸かった場合は、5万円〜時価額まで修理費用がかかる場合があります。実費で直す場合は、損害の拡大を抑えるために、バッテリーの電源を外し、室内の水を抜いてください。また、窓ガラスを少し下げ、湿気を外へ逃がしてください。
水没車・水害車修理価格表
水没位置 |
実費で直す場合 |
車両保険で直す場合 |
|---|---|---|
フロアーカーペット |
50,000円〜 |
100,000円〜 |
シート下 |
150,000円〜 |
300,000円〜 |
シート上 |
250,000円〜 |
500,000円〜 |
自動車フロントガラス交換価格表について
上記費用は、車種・電気系統等の損傷に応じて変わります。
<実費>
実費で直す場合は、走行上の問題がない程度までの修復を目安としています。
実費で直す場合は、現状使えるものは、使って直した場合の費用です。今後、壊れる可能性のある部品の交換代は含まれません。
<保険>
保険で直す場合は、水害による嫌な(不快な)匂いの除去も含まれます。
保険で直す場合は、今後壊れる可能性がある電子部品の交換も含まれます。
水没車診断は、水没車の修理を豊富に経験し、自らも水害の被害にあったことから生まれた当社独自のサービスです。
水没車は、分かりづらいものです。水に浸かった箇所の電気系統は、必ず壊れていきます。買ったときは順調でも、その後どんどん壊れて、修理代が膨らんでいったとしたら、せっかくお値打ちに購入した車の意味がありません。心配な場合は、このサービスを中古車ご購入前にご利用ください。
水害車はオークションの査定員でもなかなか判断できない!
時は、2000年東海豪雨の後です。お客様からマークUツアラVの5速車ご注文いただいた私は、毎日のようにオークションへ買い付けに行っていました。ただ、東海豪雨の後だったので、相場が上がり、程度の良いものがなく、手に入れることができない状況でした。そんな中、東京の大手オークション会場で、外装評価4.5点、内装評価A点の程度が良いマークUが出てきました。私は早速東京まで見に行きました。車内に入った私は、違和感を感じます。奇麗に室内をクリーニングしてあるのですが、私には、水害車であることが分かりました。ナンバーが付いていなかったので、オークション会場に、「この車はどこから来たのか」聞いてみました。案の定、名古屋からでした。もちろん買うことはできません。(がっくりです)。私は、この車が水害車であることを表示し点数を下げるよう要望しました。・・・そうすると数人の査定員が車を確認しに来ました。私は、なぜ水害車だと思うのか、水没の痕跡をいくつか示し説明しましたが、水害は事故車とは違い、明確な判断基準がないということで、私の要望は聞き入れられませんでした。そして、その車は高値で落札されていきました。私は、その後も水害車との表示がない、評価点の高い車を何度もオークションで見てきました。
水害車の見分けはプロでも難しいです。私たちは、自分たちが水害を経験し、水没した車の修理を何度としているのでそれが見分けられます。水害車を知って買うならいいのですが、知らずに買って「やっぱり中古は壊れる」といった間違ったイメージを無くしたいと思います。
室内が香水や消臭剤でごまかしてあったり、事故車じゃないのに妙に安かったり、カビ臭かったり、湿気臭かったり、なにか不安を感じたらご相談ください。また水害車の中古車を購入する時も、そのリスクをご説明いたしますのでお気軽にお問い合わせください。052-902-3167
私たちは、会社が水害にあった時、本当に多くのお客様に助けられました。水害直後は、水も電気も止められていましたので、くたくたになりながら会社を掃除していると、お客様がさりげなく水とお茶を買って持ってきてくれたり、当社にて修理中に車が水害にあったにも関わらず、お客様は、「私の車は後でいいから本当に困ったひとの車を先に直してあげて」と言ってくれたり、思い出すと限りがないくらい多くの方に助けていただきました。この時の思いは、いつまでも忘れないようにしています。そして、この水害を経験した仲間(社員)は、強い結束を生んでいます。
水没・冠水した中古車について
「水害車の中古ってどうなの?」という問い合わせがあります。
最近は、水害車であることを明確にうたって販売しているお店があります。 保証なしではありますが、相場に比べて大変安いので、購入される方も少なくありません。 当社としては、水害にあった車は買わない方がいいと考えていますが、価格が安いことから、「水害車でも壊れない」なら魅力があると感じている方も多いようです。
ただ、水害車は必ずといっていいほど壊れます。水没や冠水の被害にあった水害車の購入を検討している方は、なぜ壊れるのかを下記に説明しますので、参考にしていただけたらと思います。
水害車が市場で販売されるまでの流れ
- A、水害被害→実費による修理→オーナー→買い替え/廃車→オークション→中古車市場へ
- B、水害被害→車両保険による修理→オーナー→買い替え/廃車→オークション→中古車市場へ
- C、水害被害→ディーラー・修理屋・解体屋・保険会社→オークション→中古車市場へ
おおまかに以上の3パターンが考えられます。
タイプA
Aの場合は、車両保険に入っていないので、実費で直す場合です。修理費用が時価額や市場価格、買取や下取より下回る場合に修理します。実費で直しますので、壊れている箇所を中心とした修理です。今後壊れる可能性のある部品は、できる限り掃除しそのまま使います。こうした車は、修理後オーナーの元に戻りますので、ある程度までは修理が繰り返され、走行に支障がない程度まで回復します。ただこうした車は、中古市場に出るときは、水害車としてではなく一般車として市場に出ますので、バイヤーに見る目が無いと相場で売買されてしまいます。
タイプB
Bの場合は、時価額に比べて水害による被害が少ないことが考えられます。例えば、市場価格が100万円の車の場合では、水害による修理費が50万円までで修復可能な時です。こうした車は、修理後オーナーの元へ戻ります。しっかり修理していないとクレームになったり再修理となったりします。費用は、車両保険から出ますので完全な修復をオーナーは望みます。なので、水害前のもとの状態まで戻ります。ただこうした車も、中古市場に出るときは、水害車としてではなく一般車として市場に出ますので、バイヤーに見る目が無いと相場で売買されてしまいます。
タイプC
水没車として市場で販売されるパターンで多いのがCです。 Cの場合は、修理費が時価額を超えるか、または時価額近くまで費用がかかるときです。例えば、市場価格が100万円の車に110万円の修理費をかけて直す方は滅多にいません。また、市場価格が100万円の車は、買い取りや下取り価格が90万円以下になるのが一般的ですので、Aのパターンは、修理しないほうが経済的に損しないと考えたから、車を手放したと考えられます。(私たちの経験では、市場価格が100万円する車両は、修理費が70万円を超えると廃車にするか、買い替えを考えるか、検討される方が多いようです。)
それでは、経済的に損する車が、なぜ市場に流れ売られるのでしょうか?それは、しっかり修理せず、一時的に乗れるようにごまかしているか、たまたま持っていた同車種の事故車からパーツ取り外し付け替えたかが考えられます。 いまの車は、機械部品に電子部品が一体となって組み付けられていますので、一時的に乾かし乗れるようにしても、ゆくゆくは、ショートして壊れます。またイザというときに作動する、エアーバックや、ABSといった安全装置が正常に起動しないということもあります。さらに、汚水や生活排水などの水に浸かると、カビや菌などが発生し、独特の嫌な匂いに悩まされることもあります。
水害車として売られている車には、こうした危険がはらんでいることを十分に考慮した上で、でもやっぱり、「水害車は安いから」と言って購入するのであれば、通常では考えられないような故障を引き起こす可能性がありますので、1ヶ月間だけでも保証を付けていただくようお願いすると良いでしょう。
「水没車・冠水車」の「修理・診断・相談」お問合せフォーム
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Last Up Date: 2009年11月26日 木曜日 12:26 pm


















































